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王様と私
(キング・アンド・アイ)
< The King and I >


タイでは上映禁止の大ヒットミュージカルの映画化
[製作国] アメリカ [原題] ・・・
[製作年] 1956年 [日本公開年] 1956年
[監督] ウォルター・ラング [出演者] ユル・ブリンナー、デボラ・カー、リタ モレノ、マーチン・ベンソン、テリー・サンダース
[評価] ★★★★
※日本でDVDが発売。
 マーガレット・ランドンが1944年に発表した小説の映画化。ミュージカル作品。映画「アンナとシャム王」<Anna and the King of Siam/1946年>のリメイクで、1951年からミュージカルとして上演され大ヒットロングランを記録した。1999年にも「アンナと王様」<Anna and the King>として、チョウ・ユンファ、ジョディー・フォスター主演で映画化されている。
 この作品は、アカデミー作品賞、監督賞など9部門にノミネートされた。作品賞の受賞は逃したがユル・ブリンナーは主演男優賞、アイリーン・シャラフが衣裳デザイン賞、ライル・R・ウィラー、ジョン・デ・キュアらがアカデミー美術賞などを受賞した。一方、デボラ・カーは、ゴールデングローブ賞の主演女優賞 (ミュージカル・コメディー部門)を受賞している。作品中で使われている曲「シャル・ウィー・ダンス(Shall we dance?)」は日本でも有名。
 原作はラマ4世(在位1851~68年)の時代、タイ王室の王子(後のラマ5世・チュラロンコン大王、在位1868~1910年)たちの家庭教師として勤めた経験を持つアンナ・レオノーウェンズ(Anna Leonowens)の原作をマーガレット・ランドンが小説化したもの。この内容が「王室に対する不敬」「事実と違う」などとして大変な物議を醸しており、現在でもタイでは映画やミュージカルの上映、上演は禁じられている。
 内容はどうかというと、タイの方には申し訳ないが作品自体はおもしろい。特に、ミュージカル舞台でも主演を務めるユル・ブリンナーの怪演ぶりが注目に値する。ただ、確かにありえない内容だと思われ、見方によっては王様蔑視、シャム(現在のタイ国)を未開の民族の国として描いているので批判されるのもいたしかたないところだ。舞台が実在の国ではなく、アジアの架空の国ということであれば世間の評価も違っていたのではないだろうか。作品を見る限り、あれだけ王様を俗人のように描いたらタイで上映禁止になるのは当然であろう。
 アンナ・レオノーウェンズが家庭教師として王室に招かれたことは事実。だが、一介の外国人英語教師が、簡単に王様に謁見できたとは思われない。ましてや、政治に口出しすることはできなかったと思われる。また、作品中でラマ4世が崩御するシーン(ユル・ブリンナーの演技は、とても死に際の人間とは思うない元気さだった)があるが、実際は、王子と一緒に日食観察に行ったプラチュアプキリカーンでマラリアにかかり、それが原因でバンコクへ戻ってから亡くなられた。
 また、作品中で使用された衣装はブロードウェーのミュージカルと同じくタイ・シルク製で、それらはタイ・シルク王であるジム・トンプソンの会社のものでこれらの作品が世界中に「タイ・シルク」の名を知らしめたとか。もちろん、作品のロケはタイでは行われていない。全てセットとのこと。

ポスター

【 王様と私 】
DVD(日本語字幕)
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