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コンクリートの雲
(コンクリート・クラウズ)
(コンクリート・クラウズ/パワン・ラック)
< Concrete Clouds >


アジア金融危機の時代に揺れる、二組のカップルの愛は
[製作国] タイ、香港、中国 [原題] ภวังค์รัก
[製作年] 2014年
(9月18日公開)
[日本公開年] 2014年(映画祭)
[監督] リー・チャタメーティクン<Lee Chatametikool/ลี ชาตะเมธีกุล> [出演者] アナンダー・エバリンハム<Ananda Everingham/อนันดา เอเวอร์ริ่งแฮม>、アピンヤー・サクンチャルーンスック(サーイパーン)<Apinya Sakuljaroensuk(Saiparn)/อภิญญา สกุลเจริญสุข>、プラウィット・ハンステーン<Prawit Hansten(Yim)/<ประวิทย์ ฮันสเตน(ยิ้ม)>、チェーンスダー・パーントー<Janesuda Parnto/เจนสุดา ปานโต>、Katherine Reilly
[ 参考ページ ]   アピンヤー・サクンチャルーンスック(サーイパーン)
[評価] ★★★★
Pavang rak (2013) on IMDb
 ラブ・ストーリー(ドラマ)。時は、1997年のアジア金融危機の最中。兄マット(アナンダー・エバリンハム)は、ニューヨークでガール・フレンドと同棲生活を送っていた。しかし、何か満ち足りない生活であった。弟ニック(プラウィット・ハンステーン)は、父と共にタイで暮らしていた。彼には、荒んだ生活をしているガール・フレンドのプーペー(アピンヤー・サクンチャルーンスック)がいた。ある日、突然、兄弟の父がビルの屋上から飛び降り自殺をしてしまう。困った弟は、兄をニューヨークから呼び寄せる。帰国したマットは、久し振りに元のガール・フレンドのサーイ(チェーンスダー・パーントー)と再会するが、キャリアウーマンとなっていた彼女は破産状態になっていた。マットはサーイへの思いを復活させるが・・・。一方、プーペーはニックを愛していたが、彼が兄と共にアメリカへ行くことになり…というストーリー。
 インディーズ作品。SF系列とhouse RCAで公開された。釜山国際映画祭、2014台北電影節、ロッテルダム国際映画祭2014で上映されている。日本では、第27回東京国際映画祭で上映された。
 金融危機という時代を反映させながら、二組のカップルを中心に世の中の不安定さを描き出している。ストーリー性はやや薄いので、この作品に対する評価は好みによって分かれるかもしれない。しかし、作品を包んでいる退廃的なムードが、ややノスタルジックな感覚と混ざり独特の雰囲気を醸し出しているところが見応えがある。ここが、この作品の最大の魅力であろう。当時ヒットした歌も使われているのだが、残念ながらそのあたりは日本人には分からない。
 そして、もう一つのこの作品の大きな魅力は、俳優陣のすばらしさにある。兄役のアナンダー・エバリンハムの男の色気と存在感は、ものすごい。そして、ニューヨークが良く似合っている。また、弟のガール・フレンド役である、アピンヤー・サクンチャルーンスックもさすがと思わせる演技を見せてくれる。彼女は、本作の公開年でまだ24歳だ。若いが、映画出演経験はとても豊富である。以前は水着姿でさえほとんど見せなかったのだが、本作では濃厚なベッド・シーンを披露している。裸にこそならないが、下着姿で男性の上になりディープ・キスを繰り返す姿はかなりすごい。兄の旧友役のチェーンスダー・パーントーも美人でいい。本作が映画デビューである、弟役のプラウィット・ハンステーンも悪くなかった。
 主演男優のアナンダー・エバリンハムは、日本で劇場公開された「心霊写真(Shutter)」<2004年>、日本の映画祭で上映された「ウモーン・パー・ムアン - 羅生門(アウトレイジ/The Outrage)」<2011年>、「ランカスカ海戦 パイレーツ・ウォー(Queens of Langkasuka)」<2008年>や日本でDVD化された「レッド・イーグル(Red Eagle)」<2010年>、「ミー・マイセルフ 私の彼の秘密(Me...Myself)」<2007年>などに主演し、「元カノ Death (フェーン・マイ/Fan Mai/My Ex 2 Haunted Lover)」にも少し出演している。
 主演女優のアピンヤー・サクンチャルーンスックは、日本の映画祭で上映された「すご〜い快感 (フィン・スゴイ/フィン・プロジェクト/Fin Sugoi/Fin Project)」<2014年>、「帰り道(アイ・キャリード・ユー・ホーム/パーダン・ベサー/I carried you home/Padang Besar)」<2011年>、「風の音、愛のうた(Loving You, Loving Me)」<2011年>や長崎県の軍艦島で撮影された「Hプロジェクト(ハシマ・プロジェクト/H Project/Hashima Project)」<2013年>などに出演している。
 チェーンスダー・パーントーは、本作公開年で32歳になる。映画出演数は少ないが、日本の映画祭で上映された「手あつく、ハグして(ハンドル・ミー・ウィズ・ケアー/Handle Me with Care)」<2008年>にも出演しているようだ。プラウィット・ハンステーンは、ソムキアト(SOMKIAT/สมเกียรติ)というバンドのドラマー。そのソムキアトが、本作の主題歌「ルーム・マイ・モット(ลืมไม่หมด)」を歌っている。
 本作のプロデューサーには、「ブンミおじさんの森(Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives)」<2010年>のアピチャーポーン・ウィーラセータクン<Apichatpong Weerasethakul/อภิชาติพงศ์ วีระเศรษฐกุล>、香港で活躍する女優のシルビア・チャン(張艾嘉/Sylvia Chang)、ソーロス・スクム、アノーチャー・スウィチャーコンポンらが名を連ねている。
 第24回スパンナホン賞では、「作品賞」「監督賞」「脚本賞」「主演男優賞」「主演女優賞(チェーンスダー・パーントー)」「助演男優賞」「助演女優賞(アピンヤー・サクンチャルーンスック)」「撮影賞」「編集賞」「美術賞」「衣装デザイン賞」の11部門でノミネートされた。そして、「作品賞」「監督賞」「主演女優賞」の三部門を獲得。
 チェーンスダー・パーントーが主演でアピンヤー・サクンチャルーンスックが助演というのは、微妙な気がする。確かに、主演男優のアナンダー・エバリンハムの相手役がチェーンスダー・パーントーで、助演男優プラウィット・ハンステーンの相手役がアピンヤー・サクンチャルーンスックなのだが。主助演反対でもいいのではないだろうか?
 アピンヤー・サクンチャルーンスックは、映画公開年でまだ25歳。だが、スパンナホン賞のノミネートは、「プローイ(Ploy)」<2007年>、「風の音、愛のうた(Loving You, Loving Me)」<2011年>、「帰り道(アイ・キャリード・ユー・ホーム/パーダン・ベサー/I carried you home/Padang Besar)」<2011年>、「Hプロジェクト(ハシマ・プロジェクト/H Project/Hashima Project)」<2013年>に続いてなんと五回目。受賞は、「帰り道」(主演女優賞)に次いで二度目だ。
 監督のリー・チャタメーティクンは、アピチャーポーン・ウィーラセータクン(Apichatpong Weerasethakul)監督の「ブンミおじさんの森(Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives)」<2010年>などの編集技師として知られている。自ら所有しているスタジオで、杉野希妃、藤原敏史、エドモンド・ヨウらの編集も手掛けた。本作が、監督デビュー作。原題は、「夢心地の愛」と訳すのか?ちなみに、2014台北電影節上映時のタイトルは「愛情多年後回來」。
[ H P ] Houdini Studio / Vertical Films
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◆「第27回東京国際映画祭」来日スタッフ、キャスト・インタビュー

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↑ 「アナンダー・エバリンハム」バージョン ↑ 「ジェーンスダー・パーントー」バージョン
↑ 「プラウィット・ハンステーン」バージョン ↑ 「アピンヤー・サクンチャルーンスック」バージョン
ポスター


Trailer



2014台北電影節「愛情多年後回來」



ビハインド・シーン「Ananda in NYC」



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