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タイ映画雑学百科
< タイ映画を彩る有名なお化けたち >


タイ映画の中で活躍する有名なピー(霊、お化け)たちを紹介しよう
 タイ映画といえば、1にコメディー、2にホラーですね。ホラーには霊が付きもの。タイにはさぞかしいろいろなおもしろい霊がいるのだろうと思ったら、さにあらず。残念ながら日本の方がはるかにバリエーションは多いのです。
 というのも、タイの霊(お化け)は基本的にすべて人間の容姿をしています。日本の水木しげるの世界のようないろいろなスタイルの妖怪は存在しません。基本的に、動物の姿をした霊もいません。ですが、タイならではの愉快な霊の世界があります。ここでは、スクリーンに登場する様々な霊を紹介します。

【 ピー・ポープ(ピーポープ) <ผีปอบ> / ピー・ファー<ผีฟ้า> 】
 ダントツで、タイで最も有名なのはこのピーであろう。ピー・ポープを取り上げた映画は、数えることができないほど多い。
 イサーン(タイ東北部)に伝わる、人間の内臓を食らうという霊。女性の場合が多いが、男性の場合もある。1989年から製作された映画「バーン・ピー・ポープ(Baan Phee Porb/บ้านผีปอบ)」シリーズは、このピーをコミカルに描いたもの。このシリーズでピー・ポープを演じた女優のナタニー・シッティサマーン<Nattanee Sitthisaman/ณัฐนี สิทธิสมาน>はあまりにも有名で、ピー・ポープの代名詞ともなっている。「ピー・ファー」ともいう。
「Baan Phee Phop 2008」
<2008年>
[代表作] 「ポープ・ナー・プルアク(Pob Na Pluak/The Ugly Ghost)」<2014年>、「メコンホテル(Mekong Hotel)」<2012年>、「バーン・ピー・ポープ・リフォーメーション(Baan Phee Phop Reformation)」<2011年>、「メー・ナーク・3ドー VS ポープ 3D(Mae Nark 3 Dor VS. Porb 3D)」<2011年>、「ポープ・トワイライト」<2010年>、「テーン・ファット・ポープ(Teng Fud Porp)」<2009年>、「クラスー・ファット・ポープ(Kra Seu Fad Pop)」<2009年>、「バーン・ピー・ポープ 2008(Baan Phee Phop 2008)」<2008年>、「バーン・ピー・プープ(Baan Phee Perb)」<2008年>、「ナーク(Nak)」<2008年>、「見えざる者(アンシーアブル)(The Unseeable)」<2006年>、「シークレットルームNO.7(Secret Room no.7)」<2006年>、「P(ピー)(P/The Possessed)」<2005年>、「ポープ・ピー・ファー(Porb Pee Fah)」<2005年>、「ローン(Lhorn)」<2003年>、「パラサイト・デビル(Body Jumper)」<2002年>、「バーン・ピー・ポープ 13(Baan Phee Porb 13)」<1994年>、「バーン・ピー・ポープ 11(Baan Phee Porb 11)」<1994年>、「バーン・ピー・ポープ 10(Baan Phee Porb 10)」<1993年>、「バーン・ピー・ポープ 9(Baan Phee Porb 9)」<1993年>、「プルック・ピー バレンタイン(Pluk Phee Valentine)」<1992年>、「バーン・ピー・ポープ 8(Baan Phee Porb 8)」<1992年>、「バーン・ピー・ポープ 7(Baan Phee Porb 7)」<1992年>、「バーン・ピー・ポープ 6(Baan Phee Porb 6)」<1991年>、「バーン・ピー・ポープ 5(Baan Phee Porb 5)」<1991年>、「スサーン・ピー・ポープ(Susarn Phee Porb)」<1991年>、「バーン・ピー・ポープ 4(Baan Phee Porb 4)」<1991年>、「クラスー vs. ポープ(Kra Sue vs. Porp)」<1990年>、「バーン・ピー・ポープ 3(Baan Phee Porb 3)」<1990年>、「バーン・ピー・ポープ 2(Baan Phee Porb 2)」<1989年>、「バーン・ピー・ポープ(Baan Phee Porb)」 <1989年>
[代表作(TV)] 「ポープ・アパートメント(Pop Apartment)」<2010年>、「ラー・ピー・ポープ(La Phi Pop)」<2009年>、「ポープ・ピー・ファー(Porp Pee Fah)」<2009年>、「プート・メナム・コーン(Pood Mae Nam Kohng)」<2008年>、「ポープ・ピー・ファー(Porp Phi Fah)」<1997年>

【 メー・ナーク・プラカノーン <แม่นาคพระโขนง> 】
 このピーの話は実話とされているもので、タイ人ならだれでも知っている有名なピーだ。「メー・ナーク・プラカノーン」とは、「プラカノーンのナークお母さん」という意味。
 徴兵で戦場へ出向いた夫の帰還を待つ間に難産のために子供ともども死んでしまった妻のナークが、夫への強い思いから死しても霊となり夫の帰りを家で待つ。やがて夫は帰還し、霊とは気付かずに再びナークとの生活を始めるが…というストーリー。このピーは夫との生活を守りたい一心の霊で、基本的にはその生活を邪魔しなければ他人に危害は加えない。
 このテーマは、なんと映画化だけで20回以上行われているとのことだ。1999年の「ナーンナーク」が、タイ映画史上に残る大ヒットを飛ばした。「ポット」<1975年>は、ナークを金髪の西洋人が演じるというとても珍しい作品。「ゴースト・オブ・メー・ナーク」<2005年>は、実在するが所在不明と伝わるナークの骨で作ったベルトのバクルを扱った作品だ。
⇒詳細
「ナーンナーク」
<1999年>

【 ピー・ターイ・タン・クロム <ผีตายทั้งกลม> 】
 胎児と共に死んでしまった妊婦の霊。有名な「メー・ナーク・プラカノーン」もこれに当たる。
「The Snow White」
<2010年>
[代表作] 「スノウ・ホワイト(The Snow White)」<2010年>

【 (ピー・)クラスー<กระสือ> 】

 タイでは有名なピーのひとつで、頭に内臓をぶら下げて空中を浮遊する女性のピー。
 太陽が出ている昼間は人間の姿をしているが、夜になると頭と内臓が胴体から離れ徘徊する。前世での妊娠中絶により女性にとりつくとされ、胎盤などを好んで食すという。また、鶏や生まれたばかりの赤ちゃんの腸も好物らしい。
 弱点は太陽で、浮遊している時に太陽の光に当たると死んでしまう。高床式家屋での出産は、床下にクラスーの嫌う茨を敷くといいと言われているそうだ。姿はかなり違うが、このピーの男性版が(ピー・)クラハンだとのこと。

 クラスーを扱った作品では、やはりユッタルート・シッパパーク監督の「ゴースト・オブ・バレンタイン(Ghost of Valentine)」<2006年>が傑出している。どうしても、どの作品も撮影技術の関係で、空中を浮遊するシーンの特撮が陳腐になる傾向がある。そして、内臓(心臓?)部分が、ピカピカと光る演出をする場合が多い。
「Ghost of Valentine」
<2006年>
[代表作] 「クラスーー(Krasue)」<2016年>、「クラスー・ファット・ポープ(Kra Seu Fad Pop)」<2009年>、「ゴースト・アンド・マスター・ボー(The Ghost and Master Boh)」<2008年>、「ナーク(Nak)」<2008年>、「グラットナス・フィアー(The Gluttonous Fear)」<2006年>、「ゴースト・オブ・バレンタイン(Ghost of Valentine)」<2006年>、「クラスー(Krasue)」<2002年>、「クラスー vs. ポープ(Kra Sue vs. Porp)」<1990年>、「メー・ナーク・クーン・チープ」<1990年>、「イッティルット ナムマン・プラーイ(Itthirut Nam Man Phray)」<1984年>、「クラスー・サーオ(Krasu Sao/Ghost of Guts Eater)」<1973年>
[代表作(TV)] 「コン ラック ピー(Khon Rak Phi)」<2013年>、「クラスー(Krasue)」<1994年>

【 (ピー・)クラハン<กระหัง> 】
 体は人間だが、腕に丸いざるのような羽を持つ化けもの(ピー)。容姿は似ていないが、このピーの女性版がクラスーだという。米搗き棒にまたがり、羽をはばたかせ空を飛ぶことができる。タイの霊の中ではかなり愉快な存在だ。

 ざるのような羽で空を飛ぶという特質があるので描きにくいからか、クラハンが登場してくる作品はあまり多くない。
「Gra-Hung」
<2002年>
[代表作] 「クラハン(Gra-Hung)」<2002年>、「メー・ナーク・クーン・チープ」<1990年>、「クラスー・サーオ(Krasu Sao/Ghost of Guts Eater)」<1973年>
[代表作(TV)] 「コン ラック ピー(Khon Rak Phi)」<2013年>

【 タキアン <ตะเคียน> 】
 女性の霊で、タキアンの木(フタバガキ科の巨木)に宿る霊。霊が女性であるということとタキアンが霊木であるように思われていることから非常に人気があり、映画では引っ張りだこでよく登場する。アダルト系の作品も多い。通常は、人々を守護する霊だ。
「ニムフ」
<2009年>
[代表作] 「ワイフ・ゴースト(Wife Ghost)」<2011年>、「レディー・ムーン(Lady Moon)」<2010年>、「タ・キアン 2(Ta-Kian 2)」<2010年>、「チャオ・メー・タキアン・トーン(Jao Mae Takien Thong)」<2010年>、「タキアン ザ・ホーンティッド・ツリー(Takien : The Haunted Tree)」<2010年>、「ニムフ(Nymph)」<2009年>、「タキアン(Takien)」<2006年>、「タキアン(Takien)」<2003年>、「ローン(Lhorn)」<2003年>、「ナーン・マイ(Nang Mai)」<2000年>、「タキアン・タノーン(Takhian Khanong)」<1979年>

【 ナーン・タニー <นางตานี> 】
 タイ南部?に伝わる霊。バナナの木の精で、美しい女性の姿をしているとされる。バナナの花が咲くころに、人間にも見えるようになるらしい。有名な霊なのだが、この霊が登場する作品は多くない。
「Tanee」
<2006年>
[代表作] 「ミッドナイト・ボイス(Midnight Voice)」<2010年>、「タニー(Tanee)」<2006年?>、「ローン(Lhorn)」<2003年>
[代表作(TV)] 「メー・ナーク・プラカノーン(Mae Nark Phrakanong)」<1989年>

【 ナリーポン(マッカリーポン) <นารีผล(มักกะลีผล)> 】
 何の説話だかわからないが、話の中に登場する木の実のこと。その実は木になっており、女性の姿をしているという。マッカリーポンともいう。
「デビル・アイビー」
<2006年>
[代表作] 「ナーリポン・コン・プルックサー(Nareepol Khon Prueksa)」<2010年>、「デビル・アイビー(Devil Ivy)」<2006年?>

【 ナーン・プラーイ <นางพราย> 】
 水の中に住むといわれている女性の幽霊。胎児と共に死んだ霊は、特に怖いとのこと。
「Dark Water」
<2007年>
[代表作] 「ホーンティッド・レイク(Haunted Lake)」<2011年>、「ダーク・ウォーター(Dark Water)」<2007年>、「サネー・ナーン・プラーイ(Sane Nang Phray)」<1984年>

【 ピー・スア・サムット <ผีเสื้อสมุทร> 】
 タイの古典「プラ・アパイ・マニー(Pra Apai Manee)」に出てくる霊とのこと。ピー・スア・サムットは、人間に恋をするが失恋し・・・という内容らしい。「ピー・スア・サムット」とは、直訳すると「海の蝶」となる。
「Ocean Butterfly」
<2006年>
[代表作] 「オーシャン・バタフライ(Ocean Butterfly)」<2006年>、「レジェンド・オブ・スットサコーン(The Legend of Sudsakorn)」<2006年>

【 ピー・フア・カート <ผีหัวขาด> 】
 首を切られた人間が、その切られた頭を手に提げて現れる霊。「ピー・フア・カート」とは、タイ語で「頭が欠けた(ない)霊」という意味。
「Headless Hero 2」
<2004年>
[代表作] 、「クック・クック・クー フア・ヌー・ユー・ナイ(Kook Kook Koo Hua Noo Yoo Nai)」<2014年>、「コン・ヒウ・フア(Khon Hew Hua)」<2007年>、「ヘッドレス・ヒーロー 2(Headless Hero 2)」<2002年>、「ヘッドレス・ヒーロー(Headless Hero)」<2002年>、「プルック・マン・クン・マー・カー 3(Plook Mun Kuen Ma Kah 3)」<1990年>

【 グー・ケーン・コーン <งูเก็งกอง> 】
 グー・ケーン・コーンは正確には霊ではない。頭に多数の蛇を擁した、タイ版ゴーゴン(メデューサ)とも言える妖女だ。普段は普通の人間の姿をしているが、怒ると頭から蛇が出てくる?このタイのゴーゴンは、彼女の姿を見ても見た人間が石に変わることはない。過去に数回、映画化されている。
「Ngu Keng Kong」
<1995年>
[代表作] 「グー・ケーン・コーン(Ngu Keng Kong)」<1995年>

【 ピー・ポーン <ผีโพง> 】
 タイ北部?に伝わる霊。人間に宿る?人には危害を及ぼさず、生きた魚やカエルを食すという。もし、人間にピー・ポーンであることを見破られ、その人が他の人にだれがピー・ポーンかを告げてしまうと、ピー・ポーンは1~2年の内に死んでしまう。
「Lhorn」
<2003年>
[代表作] 「ローン(Lhorn)」<2003年>


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